2010年7月12日月曜日

なんて哀しい反戦の唄 - 戦 友 - 島津亜矢










    「ねえさん、その唄はやめましょうや・・・」

    「どうしてヤッちゃんはそういうことを言うだね・・・」


    「軍歌はもうイヤだ・・・」

    「唄に軍歌も民謡もないだよ・・・  いい唄はいいだよ・・・」





    父と兄嫁さんのおばちゃんは大の仲良しで呑み友だち

    二人とも大酒飲みで呑んではしょっちゅうぶつかっていた。





    子供の私たちにはそれがケンカに見えていて

    いつもハラハラしながら聞いていたのだけれど

    おばちゃんが 『ヤッちゃん ヤッちゃん』 と言って

    他の誰よりも父を可愛がっているのがよくわかってからは

    母も私たちもそのうちそんなことも気にも留めなくなっていた。




    男勝りで気風が良くて

    そして歌唱力抜群のおばちゃんが唄うと

    この唄のある部分はどうしても軍歌に聴こえてしまって

    私もこれは軍歌だと思い込んでいた。




    軍歌をどうしても受け入れられなかった父だから

    父もその時はきっとそう思って聴いていたのだろうと思う。




    後年になってから父とそんな話をしたことがあった。


    


    「この唄は軍歌じゃないわよね・・・  反戦歌よね・・・」

    「そうだなぁ・・・  唄う人の気持ちによるなぁ・・・」




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    島津亜矢さんという歌い手さんの歌を今回はじめて聴きました。

    お名前だけはどこかで聞いていたけれど

    こういう歌を唄っている方とは知りませんでした。




    すばらしい歌い手さんがいたんですね・・・

    お若い方なのに心で歌を唄っている・・・





    なんて哀しい反戦の唄だったのでしょう・・・   戦友・・・

    はじめて最後まで通して聴いてみました・・・   じっくりと・・・






    まだどこかに戦争を賛美する人がいるのなら・・・

    世界のあらゆる国でこの歌を流したらいい・・・




    声高に反戦を叫ぶより・・・

    この一曲の方がはるかに胸に響きます・・・





    (プチプチ途切れますが・・ それでも最後まで聴いてみてほしいです・・・)















お酒呑むな~ 酒呑むなの~ ご意見なれ~どーーー ヨイヨイ^^  - ヤットン節 -








   貧しくても・・・

   貧しくても・・・

   お酒はどこかから回って来るものなのね^^




   真っ直ぐでキッチリ筋を通したい性格の父だったけれど

   根は明るくて楽天的なお人好し




   仲良しの親戚のおじちゃんやおばちゃんと

   議論を闘わせながらよくお酒を飲んでいた。




   若いころは一升酒なんか当たり前で

   母や私たちはハラハラしていたものだった。




   まわりの心配をよそに

   おじちゃんやおばちゃんと夜が更けるまで飲んでいた。




   どっちを向いても山また山

   苦情なんか言う人もいないんだもの

   誰に遠慮もなかったのよね。




   酔いがまわって唄が出る・・・

   最後はいつも民謡か・・・  こんな楽しい唄・・・




   か・な・ら・ず・・・  出たのは・・・  この唄・・・





     ♪ ~~~ トコねえさん 酒もってこい^^





   そんな時の父は本当に楽しそうだったっけ・・・





   山にいた時の父は

   若かったこともあったけれど

   元気いっぱいでまわりの誰よりも溌溂としていた。


   


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   あんなにしょっちゅう聴いていたのに

   この唄が何という唄だったのか私は全然知らなくて

   今回あっちこっち検索してようやく見つけることができたの。




   久保幸江さんという歌い手さんも

   名前も聞いたことがなかったけれど

   うう~~ん・・・  艶やかな明るいお声・・・  とっても素敵な方なんですね^^




   なんておおらかな時代だったんでしょうね・・・

   父の一番いい時代でもあった・・・  と・・・  思って・・・  胸がじわっとしてしまいます・・・











2010年7月8日木曜日

サファイア色のまなざしが・・・  春日八郎  - 長崎の女 -








   父がとても好きだった歌・・・




   春日八郎さんは父より少し年上の方で・・・

   この歌は父が30代後半の頃にヒットしていた歌・・・




   私もラジオから流れるこの歌に・・・

   まだ見たことのないロマンチックな町・・・

   遠い長崎を思い浮かべていたっけ・・・




   思い返してみると・・・

   悩んだ末に父が離農を決意したちょうどその頃の歌だった・・・




   私の子供のころの想い出につながる歌は・・・

   ほとんどが父の好きだった歌・・・




   この頃そんな歌ばかりが思い出される・・・

   ほんとに年をとったんだね  あたし・・・




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   しばらくそんな歌を拾い集めてみようかな・・・


   今月は父の亡くなった月・・・


   もうすぐ祥月命日・・・